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zoom RSS ブレグジットの金融市場への影響、甘く見るべからず!

<<   作成日時 : 2016/07/03 13:49   >>

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英国の代表的株価指数であるFTSE100指数に惑わされてはなりません。同指数は29日、英国が国民投票で欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)を決める直前にあたる23日の終値を上回る水準で取引を終えたのです。ブレグジットを支持する人たちは万事順調と誇らしげでした。

 しかし、実際には順調どころではないのです。FTSE100指数は英国経済の典型にはほど遠い。実のところ、英国よりもむしろ英国以外の世界を象徴していると言った方が良いかもしれないのです。ゴールドマン・サックスによると、同指数構成企業の合計売上高のうち英国の売上高が占める割合は22%にすぎません。これらの企業の多くは収益や費用が英ポンド建てではなく、例えば配当金の3分の1余りがドル建てで発表されています。

 つまり、FTSE100指数構成企業は海外収益の比重が大きいということえす。世界の主要株価指数の中で、最初にブレグジットショック前の水準を回復したのがFTSE指数だった理由はここにあります。ポンドが急落すると、海外所得のポンド換算額は大幅に増えるため、ポンド建ての株式は押し上げられます。しかし、ポンドの下落分を調整すると、実際にはひどい株安の様相となるのです。

 中型株250銘柄で構成されるFTSE250指数を見れば、英国の現実をもっと簡単に理解できます。FTSE100指数よりもFTSE250指数の方が英国経済との関連性は強いのです。FTSE250指数はここ2日間で大きく反発したものの、依然として23日終値を8%近く下回っています。ポンドが10%下落したことも合わせて考えると、英国の将来は明るくないという市場のメッセージが浮かび上がります。

 とはいえ、世界の投資家にとって明るい材料もあります。英国以外の国の株式市場では、ブレグジットショック直後の混乱が急速に沈静化に向かっています。米国のS&P500種指数は27日につけた直近安値から半分強戻しており、ユーロ圏の株式相場も下げ幅の半分近くを回復しました。原油価格とドルの対円相場も同じく下落幅を半分ほど縮小したのです。

 シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー指数(VIX、恐怖指数)の戻りはさらに目覚ましいのです。VIXはS&P500種指数を対象とするオプション取引の値動きを元に算出されている指数ですが、ブレグジットショックでいったん急騰したものの、足元では再び先週初めの水準に下がっているのです。市場に充満した将来への恐怖が収まったことがうかがえます。

 しかし、投資家は完全に安全策を手放したわけではありません。投資家の不安が依然強いため、国債や金といった安全な資金逃避先に対する需要はとどまるところを知らないのです。英国国民投票の結果を受けて特に大きく上昇したこれらの安全資産の価格は以来、ごくわずかしか下げていません。主要国の直近の10年物国債利回りを見ると、ドイツがマイナス0.12%、英国が1%未満、米国が1.47%といった具合で、投資家の懸念が少し後退したことが分かります(米国債利回りはブレグジット決定から数時間で1.4%に迫った)。もっとも、いずれの利回りもまだ23日の水準よりはるかに低い水準です。

 こうした強い国債需要を支えている要因の一つは、中央銀行が再び支援に動くという投資家の期待です。英中銀イングランド銀行は利下げや、場合によっては債券買い入れの再開に踏み切ると広く予想されています。翌日物金利スワップから将来の英国の政策金利を推計すると、これから低下が見込まれる同金利が現行水準(0.5%)に戻るのは5年先です。米国については、CMEグループのデータによると、フェデラルファンド(FF)金利先物市場は直近で連邦準備制度理事会(FRB)が年内に1回利上げする確率をわずか14%と織り込んでいます。23日には56%だったのです。

 JPモルガン・アセット・マネジメントの債券部門グローバルヘッド、ボブ・ミシェル氏は「中銀が主に流動性供給によって(英国・EU間の)交渉を支援するという一種の安心感がある」と指摘。世界的なリセッション(景気後退)入りを見込む同氏は、投資家の楽観的姿勢に懸念を抱いています。

 リセッション入りの可能性はどうあれ、市場が発しているメッセージはFTSE100指数が示唆する見通しよりもはるかに前向きではありません。投資家は中銀が経済危機を防ぐことを確信しています。しかし、景気減速や金利低下は銀行にとって逆風となるため、ここ2日間の株価指数の反発に大きく出遅れている銀行株を買う理由は、銀行株以外は全て割高ということしかありません。英国とEUを巡る政治的不確実性が晴れるのは何年も先のことになるでしょう。投資家はその間、ブレグジットによって中銀でさえなかなか治すことのできない傷を負う恐れがあるため、そうしたリスクに見合うよう株式の適正価格を低めに評価すべきです。(ソースWSJ)

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