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zoom RSS 米経済、日本型の成長低迷に陥るリスクは!

<<   作成日時 : 2016/06/23 16:14   >>

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米連邦準備制度理事会(FRB)と日本銀行は金融政策を据え置きましたが、それでも国債利回りは低水準を更新しました。ドイツ国債の利回りはマイナス水準になり、日本国債はさらにマイナスとなり、米国債は3年ぶりの低利回りをつけたのです。

 この利回り低下の理由は数多くありますが、中でも三つが際立っています。ゼロ金利ないしマイナス金利と債券買い入れで経済成長を刺激しようとする各中央銀行の取り組み。欧州連合(EU)離脱の是非を問う6月23日の英国民投票への懸念を主な背景とする投資家の安全志向。そして世界中の経済成長減速です。

 最初の二つはほぼ一時的な現象ですが、三つ目は相乗性が高く、それゆえより心配なことです。そして、これは米国や他の国々が日本のようになりつつあることを示唆しています。日本経済は危機的な状況から回復する取り組みが20年間も阻まれているのです。

 10年債利回りは、投資家が今後10年間に予想する短期金利の水準に、「タームプレミアム」と呼ばれる資金をこの期間固定することへの代償を上乗せして決まります。このタームプレミアムはこれまで平均的に0.5%〜2.0%でした。しかし、投資顧問会社コーナーストーン・マクロの推計によると、現在は米国でマイナス0.6%、ドイツではマイナス1.6%、日本はマイナス1.7%になっています。

 これは一つには、各中銀が債券を買い入れて供給を絞り、投資家がさらに高い価格で買いより低い利回りを受け入れるように仕向けているためです。中銀としては、こうした利回りの低下で投資が促され、インフレ率が目標とする2%に向かって上昇することを期待しているのです。

 マイナス水準のタームプレミアムは、懸念も反映しています。国債は通常、投資家にとって最も安全な投資資産です。災厄に見舞われると、株式や社債など他の資産価格が下落し、国債価格は上昇します。2008年の米金融危機、ユーロ圏のソブリン債務危機、中国経済が落ち込む可能性、大規模なテロ攻撃、感染病の大流行など、さまざまな場面で債券はその保険としての価値が上がりました。足元のリスク要因はいわゆるブレグジット(英国のEU離脱)です。英国がEU離脱を決めれば、利回りがつかない債券でさえも最悪の事態に対する有効なヘッジになります。

 しかし懸念は永遠に続くものではないし、中銀の緩和策もそうです。いまはむしろずっと根深い要因が金利を抑えているようです。FRBが今後の利上げ経路を下方修正した判断は、この点にスポットライトを当てています。

 FRBはかねて短期金利を、完全雇用と安定したインフレが両立する中立的水準まで引き上げることを前提としてきました。だがこの自然利子率の水準が低下しているようです。FRB当局者らは13年には4%と考えていましたが、いまでは3%とみており、イエレン議長は15日に2%かもしれないとの見方を示しました。

 議長はこれまで、自然利子率が低い原因は08年の金融危機の後遺症などの「逆風」にあり、いずれは薄れるとしてきました。しかし15日の会見では、高齢化や生産性の伸びの世界的な落ち込みなど、「長期にわたる持続的要因」を指摘しました。

 労働力の拡大減速で設備需要が減り、生産性の伸びが鈍化すると、賃金と利益の伸びも衰えます。家計は返済にあてる将来の所得が減るので借り入れ意欲が薄れ、企業の投資意欲も後退します。このように成長の低迷は自己強化する可能性があります。

 1990年以降の日本を見れば、これはなじみのある状況に思えるかもしれません。90年当時、日本経済は年率4%の成長を続けると広く予想されていました。ところが労働年齢の人口は95年前後でピークに達し、生産性の伸びが衰え始めました。90年以降、日本の成長率は平均1%未満となっています。ゼロ金利やマイナス金利が企業に投資を促す効果は限定的です。企業は日本の外に成長の可能性を見いだしているからです。

 現在、大半の経済大国で労働力の拡大と生産性の伸びが減速しているため、金利に対するこうした持続的要因の影響はさらに高まっています。新興国の多くは、09年の米国で有り余っていた空き屋住宅にも似た過剰な資源生産力と取り組んでいます。

 日本の政策担当者らは、早まって成長が回復したと判断し、増税や利上げで周期的に事態を悪化させてきました。その結果の一つが低すぎるインフレで、そのため低金利をさらに続けるよう求められています。FRBは同じ過ちを犯すまいと決めているかに思われますが。

 それでも高齢化や生産性の伸びの鈍化、事業投資を抑え込む自己強化的な悲観は、克服するのがはるかに厳しい課題です。そして債券市場が下した判断は、すぐには克服されないというものなのです。(ソースWSJ)

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