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zoom RSS マイナス金利で深まる景気減速懸念!

<<   作成日時 : 2016/02/14 11:45   >>

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マイナス金利が銀行の収益を圧迫し、広範な景気減速懸念をかきたて、中央銀行は手出しがほとんどできなくなっています。

 中央銀行が市中銀行から預かる預金に金利をつけずに金利をとるというこの状況が、投資家を慌てさせ、警戒すべき難問を投げかけています。不良債権を抱えた銀行は、これほどの低金利には耐えられないかもしれません。だが足元のおぼつかない経済は金利上昇を容認できない可能性があるります。

 欧州や各地の傷を負った銀行にとって、最悪のタイミングでマイナス金利を迎えたことになります。金融危機以降に施行された規制で銀行経営は一段とシンプルで回復力が高いものになりましたが、収益の流れが閉ざされ、株式や債券、商品(コモディティー)の取引は収益力が薄れています。過去の悪しき行為に対し巨額の罰金を科された多くの銀行は、資本増強を差し控えています。

 いま、マイナス金利が銀行の最も伝統的な収入源を脅かしています。銀行が融資で得る金利と預金に支払う金利の差、つまり利ざやです。マイナス金利の導入で経済全般の他の金利も低下し、借り入れが安くなっています。

 投資家らは、欧州と日本の中央銀行がマイナス金利を導入したことが、世界中の銀行株に打撃を与えている懸念の重要な要素だと言います。欧州の銀行が最もリスクの高い債務に対する金利やクーポン(利札)の支払いをやめる可能性や、新たに増資する必要があるなどの懸念の中心には、銀行部門全体の収益力低下傾向が弱まる兆しを見せていないことがあります。

 11日は銀行株にとって悲惨な年の新たな恐ろしい一日でした。フランスのソシエテ・ジェネラルは業績見通しを下方修正し、株価が13%下落しました。クレディ・スイス・グループは弱い決算を手掛かりに8.4%安となり、年初来の下げは43%に達しました。イタリアの5つの銀行は11日に株価が5%以上も下がりました。米国市場ではシティグループが午後の取引で6%以上も売られたのです。

 投資会社パシフィック・インベストメント・マネジメント(ピムコ)の金融調査部門グローバルヘッド、フィリップ・ボドロー氏は、「銀行にとっての重要課題は、金利と金融政策に何が起きているかだ。投資家は、中央銀行が金利をさらに一段とマイナスに押し下げることを心配している。そうなると銀行の利ざやが損なわれ収益に影響するからだ」と指摘しました。

 JPモルガン・チェースのエコノミストらは今週、銀行はマイナス金利に対応して現金を抱え込み融資を減らす可能性があると警告を発しました。しかし、スイスやデンマーク、ユーロ圏諸国などマイナス金利の国々では、まだそのような事例はありません。

 欧州中央銀行(ECB)は12月、金利をさらにマイナス水準に引き下げました。日本銀行は1月にマイナス金利を導入し、スウェーデンの中央銀行が11日、主要金利をマイナス0.5%に引き下げるなど、経済規模がより小さい一部の国々でも金利はさらにマイナスになっています。

 一方、米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は11日の議会証言で、米経済により強くてこ入れする必要が生じた場合に短期金利をマイナスに押し下げる実効性を研究していることを明らかにしました。

 ある意味で、金利をマイナスにするのは賭けです。その理屈は次のようなものです。マイナス金利で銀行は打撃を受けるが、経済を動かすことになります。経済が強くなれば、銀行の業績回復に役立ち、銀行が崩れ始める前に、景気が回復に向かう必要があります。しかし、この賭けはうまくいっていないようです。

 結果はかなり心配なものになっています。弱い銀行が経済のさらなる足かせになるかもしれません。そして、経済が弱く、賃金と物価下落の悪循環であるデフレが迫る中、マイナス金利を導入した中銀は渋々方針転換して利上げすることになるでしょう。

 さらに、中銀には低迷する経済を活性化する他の手立てがほとんどなくなり、成長回復に苦慮しています。ECBは債券買い入れ措置を延長しましたが、ドラギ総裁は先月、3月に追加緩和策を講じる構えを示しました。日銀は、20年にわたる低インフレと進まぬ経済成長に終止符を打つべく、3年間の積極的な金融緩和に続いてマイナス金利導入を決めました。

 金利をマイナス水準に押し下げることは、一種の通貨安競争も意味しています。誰もこの争いから手を引こうとはしていないようです。世界の経済大国はどうにかしてインフレを促そうとしています。その手法の一つが利下げです。利下げすると通常、その通貨の投資妙味は薄れます。通貨安で輸入物価が上昇し、輸出業者の利益は高まります。

 スイスとスウェーデン、デンマークはいずれも、自国通貨を押し上げる外国資金の流入を防ぐためにマイナス金利を利用しています。エコノミストらは、日銀が1月にマイナス金利を導入した目的は円安誘導にあると指摘しました。しかし効果はありませんでした。円相場は11日も続伸し、マイナス金利導入発表時よりも高くなっています。

 これらの国々では、マイナス金利で銀行の問題が悪化しました。銀行は従来、預金金利よりも高い金利で融資することで、いわゆる利ざやを稼いでいます。低金利ですでに利ざやは少なくなっています。一方、銀行が債券市場などから資金を調達するコストは今年急上昇しています。

 マイナス金利でこの圧力が強まりました。銀行は中央銀行に資金を預けると実質的に金利を支払うことになりますが、それを顧客に転嫁するのは難しいでしょう。預金者は、銀行預金に手数料を払うよりも現金を抱えておくようになるでしょう。

 ドイツ連邦銀行(中央銀行)の統計によると、ドイツの銀行は収入の約75%を預貸の利ざやで稼いでいます。連銀によると、金利低下でドイツの銀行の金利収入は2007年の4190億ユーロから14年には2040億ユーロに落ち込みました。ドイツの金融当局はマイナス金利が同国の銀行にとって深刻な問題になる可能性を警告しています。

 デンマークの銀行業界団体によると、マイナス金利は同国の銀行にとって昨年は10億クローネ以上の負担になっています。

 その影響は精彩を欠く銀行の業績に表れています。イタリアのUBIバンカは11日、金利純収入が予想を下回ったと発表し株価が12%下がりました。銀行アナリストらは、利ざやに関して投資家の期待はさらに裏切られる可能性があると述べています。HSBCホールディングスとスタンダード・チャータード銀行は米金利が上昇した恩恵を受けそうですが、FRBが追加利上げする可能性は少なくなったようです。

 今のところ、マイナス金利が銀行に有利に働いている要素は、バランスシート上のほんの一部にしか確認できません。銀行が中銀に資金を預けても、一連の規則でマイナス金利の適用から外れる部分がかなりあります。JPモルガン・アセット・マネジメントのグローバル市場ストラテジスト、アレックス・ドライデン氏によると、ECBのマイナス金利の対象となる預金はいまのところ、ユーロ圏の銀行資産のわずか2.2%です。日本については、たった0.9%です。同氏は、「指標金利をマイナスにすることは最終的な限界ではない。マイナス金利が消費者と実体経済に影響するようになって初めて、大混乱に陥るだろう」と語りました。

 金利がさらにマイナスになると、銀行は一つの選択を強いられるでしょう。利ざやのさらなる縮小に甘んじるか、顧客にマイナス金利を転嫁して銀行から遠ざけるリスクを冒すかです。いずれにしても銀行部門にとってはさらなる打撃を意味します。

 ピムコのボドロー氏は、ユーロ圏ではそうならないとみています。ECBは銀行部門の危機が実体経済に波及することを警戒しているからです。「ECBがもっとマイナス金利に踏み込めば、金融の安定性への懸念が高まるので、それはかなりな驚きだ」と述べました。(ソースWSJ)

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